新入社員奮闘記⑥

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前回解説したクサビは、様々な所で使われる身近な機構です。
当社の油圧チャックでも、クサビは使われています。

当社の油圧チャックの写真です。
油圧を利用して動力を与え、金属材料をしっかりと固定することができます。
また、自動で動きを制御することができます。
油圧チャックはどのように動くのか
以前、先輩が3Dプリンターで作ったモデルがあるので、その動きを見てください✨
手で引っ張っていますが、本来はこの部分に油圧のパワーを使います。
ここのパーツがクサビになっています。
どのように力が働くのか

写真の赤枠で囲った部分を図にします。

ワークを掴むには、Aを下方向に引く力を赤矢印の方向へ力を伝える必要があります。

Bは、AとBの接している面と垂直方向に引っ張られます。

Bが引っ張られる力は、水平方向、鉛直方向に分解できます。
このとき、鉛直方向に伝わる力は、Aを下方向に引く力そのものを示します。
残った水平方向に働く力が、ワークに伝わっています。

ネジにもクサビは使われています
私たちの身近で活躍する「ネジ」もクサビの原理で力を伝えています。
らせん状のネジ山をはがして伸ばすイメージをしてください。

ネジは一本の長い山で、できています。
ネジ穴も同様に、一本の長い谷としてみることができます。
締められたネジの噛み合っている部分を、以下の図のように直線としてイメージします。

力の働き方を図解すると、前回の治具の図解を90度回転したようなイメージになります。

横方向からの入力が、縦方向の出力に変換されています。

ネジ山がらせん状に巻かれているため、ネジの直径以上の幅の接地面を取ることができます。
長く緩やかな斜面を持ったクサビを、ぐるぐると巻き付けてあるモノが「ネジ」だと理解していただいてもよいかもしれません。
記事にしてみて、とても勉強になりました。
今回はクサビが使われているものを紹介してみました。
記事にするために本やネットでクサビについて調べましたが、調べれば調べるほど難しいと感じました💦
私自身、身の回りで「どのように力が働いているか」なんて考えることがなかったので、クサビの記事を書いてみて、とても勉強になりました。
皆さんに少しでも面白いなと思っていただけていたら、幸いです✨