新入社員奮闘記⑥
![新入社員奮闘記⑥](https://blog.kawatatec-saiyo.com/SaiyoBlogCMS/wp-content/uploads/2024/01/0fa07edc4772b6a81f038713c306af69.png)
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前回解説したクサビは、様々な所で使われる身近な機構です。
当社の油圧チャックでも、クサビは使われています。
![](https://blog.kawatatec-saiyo.com/SaiyoBlogCMS/wp-content/uploads/2024/01/cvh.jpg)
当社の油圧チャックの写真です。
油圧を利用して動力を与え、金属材料をしっかりと固定することができます。
また、自動で動きを制御することができます。
油圧チャックはどのように動くのか
以前、先輩が3Dプリンターで作ったモデルがあるので、その動きを見てください✨
手で引っ張っていますが、本来はこの部分に油圧のパワーを使います。
ここのパーツがクサビになっています。
どのように力が働くのか
![油圧チャックのクサビ部拡大写真](https://blog.kawatatec-saiyo.com/SaiyoBlogCMS/wp-content/uploads/2024/01/0fa07edc4772b6a81f038713c306af69.png)
写真の赤枠で囲った部分を図にします。
![クサビの図解](https://blog.kawatatec-saiyo.com/SaiyoBlogCMS/wp-content/uploads/2024/01/bf40b0e5062a5fc23a7e97964afd5d07.png)
ワークを掴むには、Aを下方向に引く力を赤矢印の方向へ力を伝える必要があります。
![クサビの図解](https://blog.kawatatec-saiyo.com/SaiyoBlogCMS/wp-content/uploads/2024/01/bca5a0892ff5bf34d72d75cfb348ebab.png)
Bは、AとBの接している面と垂直方向に引っ張られます。
![クサビの図解](https://blog.kawatatec-saiyo.com/SaiyoBlogCMS/wp-content/uploads/2024/01/529a05397263a9f8aced442523022ee5-1024x482.png)
Bが引っ張られる力は、水平方向、鉛直方向に分解できます。
このとき、鉛直方向に伝わる力は、Aを下方向に引く力そのものを示します。
残った水平方向に働く力が、ワークに伝わっています。
![クサビの図解](https://blog.kawatatec-saiyo.com/SaiyoBlogCMS/wp-content/uploads/2024/01/f68e6d458d93e660fa54a4975f7129c9-1024x479.png)
ネジにもクサビは使われています
私たちの身近で活躍する「ネジ」もクサビの原理で力を伝えています。
らせん状のネジ山をはがして伸ばすイメージをしてください。
![ネジ山を直線としてとらえる](https://blog.kawatatec-saiyo.com/SaiyoBlogCMS/wp-content/uploads/2024/01/c24da631c2305a105ff0f59111f49e63-1024x323.png)
ネジは一本の長い山で、できています。
ネジ穴も同様に、一本の長い谷としてみることができます。
締められたネジの噛み合っている部分を、以下の図のように直線としてイメージします。
![ネジ図解](https://blog.kawatatec-saiyo.com/SaiyoBlogCMS/wp-content/uploads/2024/01/86f48750d45413482e462d7043429c4d.png)
力の働き方を図解すると、前回の治具の図解を90度回転したようなイメージになります。
![ネジ図解](https://blog.kawatatec-saiyo.com/SaiyoBlogCMS/wp-content/uploads/2024/01/386391b50a8244259f5930378a7e874b.png)
横方向からの入力が、縦方向の出力に変換されています。
![ネジ図解](https://blog.kawatatec-saiyo.com/SaiyoBlogCMS/wp-content/uploads/2024/01/3e2a8cb5227abafdb3cf49f35f616ba3-1024x165.png)
ネジ山がらせん状に巻かれているため、ネジの直径以上の幅の接地面を取ることができます。
長く緩やかな斜面を持ったクサビを、ぐるぐると巻き付けてあるモノが「ネジ」だと理解していただいてもよいかもしれません。
記事にしてみて、とても勉強になりました。
今回はクサビが使われているものを紹介してみました。
記事にするために本やネットでクサビについて調べましたが、調べれば調べるほど難しいと感じました💦
私自身、身の回りで「どのように力が働いているか」なんて考えることがなかったので、クサビの記事を書いてみて、とても勉強になりました。
皆さんに少しでも面白いなと思っていただけていたら、幸いです✨